ライブ文字描きing
4/24 のKMC例会のスクリーンコンテンツとして「ライブ文字描きing」をやった。 企画の内容は、新入生から描いて欲しい漢字1文字をその場で募集し、30分以内にIllustrator でアウトラインを完成させるというもの。
練習も何もせず、ぶっつけ本番で行った企画としてはなかなか面白かった(と思う)ので感想を書きます。
描いたもの
新入生から「麓」という案が出たが、画数が多すぎて断念。画数を減らしてくれと頼んだ結果、「鹿」を描くことに。 10分でノードの配置が完了、残り20分で細部の調整という時間配分だった。
完成図がこちら。
感想
聴衆にベジエ曲線を日頃よく使ってる人が少なかった*1ので、生でパスを引く光景そのものが少しウケた。 しかし、スクリーンの絵面が白黒ゆえ、どうにも華やかさが無い。最初の10分でノードをすべて置いてしまったので、残りの時間の画面の変化が少なくて退屈だったかもしれない。
パスの修正をしながら文字・フォントの話をしたので、それなりに退屈な時間をしのげた気がする。でも30分が限度。
今後
ぶっつけ本番だったので、荒削り感満載だったが、
- しゃべくりの量と質を高める
- 5分毎にパスのコピーをとっておき、最後にアウトラインの変遷を眺める
などすれば、もうちょっと面白いコンテンツになりそう。
そもそも、やってる本人がとても楽しかった。 負担も少ないので気楽にやりたい気分。
*1:悲しい。普及しなければ。
NF2016
2016年 京都大学11月祭(NF)終了です。 今年の開催期間は11/19 - 11/22の4日間でした。
私はKMCのブースで「KMC Type」の展示をしました。 KMC Type とは私が作っている OpenType フォントです。 共北31講義室にゲームと音楽用のPCが立ち並ぶ中、教室の後ろにひっそりと佇む KMC Type のポスターが明らかに浮いていたのですが、お客さんの中にはポスターの前で足を止めてくれた人も居たようで嬉しい限りです。 KMC全体としての展示も盛況でした。私は呼び込みで(ただでさえ貧弱な)喉を酷使しました。
こんな話、NFが始まる前に書けばよかったのですが、KMC Typeに関する情報です。
NFCD2016に KMC Type が収録されています。 ライセンスはOFLなので、個人利用・商用利用ともに可能です。 購入された方には様々なシーンで活用していただければと思います。使ってもらえると私がとても喜びます。
最後に NF で展示した KMC Type のポスターを貼っておきます。
書体制作
初めまして、抹谷(マツタニ)と申します。ブログを開設しました。
フォント制作始めました
先日、京大マイコンクラブ(KMC)でフォント制作プロジェクトを立ち上げました。
メンバーはフォント制作に関して初心者ばかりですが、プロジェクトを通してフォント制作のイロハを学んでいこう、というプロジェクトです。
複数のメンバーで一つのフォントを作り上げるのではなく、各メンバーが思い思いのフォントを個人で制作しています。
作っているフォント
さて、私はどのようなフォントを作っているかというと、KMCそのものをイメージした欧文フォントを製作中です。
このロゴが制作の出発点です。cの斜め45度にカットされた先端処理や、Mの尖った部分の形などを意識した、ジオメトリックサンセリフになる予定です。KMC制定書体の座を狙っています。 フォントファイルが無事に生成できるかどうか、正直不安要素の方が大きいのですが、KMCの集合知を借りればなんとかなる気がしています……
今までフォント制作など経験が無いため、どのような手順で作業を進めていけば良いか全くの手探りですが、
- Illustratorで文字をデザイン
- プレーンSVGに出力
- Fontforge*1に取り込む
- TTFファイルに出力
という大まかなスケジュールに沿って制作を進めていこうと思っています。
実は、すでに小文字・数字・一部の記号についてはIllustratorであらかたデザインし終わっています。
大文字もほぼ完成していたのですが、小文字のデザインに合わせる形で作り直しています。 数字も荒削りって感じなのでこれから修正します。
書体の特徴
ジオメトリックサンセリフの中で有名なフォントといえば、
- Futura
- Century Gothic
- Avant Garde Gothic
などが挙げられますが、今作っている書体はむしろ Avenir や Google Product Sans などに近い雰囲気になりそうです。
コンセプトは読みやすいジオメトリック、といったところでしょうか。少し安直な気もしますが……
文章などを組んでも、それなりに可読性を確保したいので、小文字はなるべく癖の無いようにしました。Xハイトは高めで、明るい印象にしています。あと、ディセンダラインが結構低めなところも特徴かもしれません。
円弧の先端は、愚直なまでに斜め45度カットを貫きました。視覚調整はちゃんとしてます。小文字gのくるっとした部分は可愛い感じになってお気に入りです。
既存書体との違いをどうやって出していくか、非常に苦慮するところです……*2
小文字に関しては、何度か修正を繰り返すうちに統一感・ユニークさが出てきたかな、と思っています。
これから
まずは大文字を完成させてしまいたい……
早いうちに、Fontforgeに取り込んで、フォントファイルに出力するところまで試してみたいと思います。
ペアカーニングの設定やら、イタリック・太字の制作などタスクが山積みですね。ぼちぼちやっていきます。 なんとかNF*3に間に合えばいいなぁ。